法定調書合計表
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法定調書合計表(ほうていちょうしょごうけいひょう)とは、会社などが税務署に法定調書(源泉徴収票や支払調書)を提出するときに添付する、種類ごとの人数や支払金額の合計をまとめた書類である。正式名称は「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」。給与・退職金・報酬・不動産の使用料など6種類の法定調書に共通の様式になっている。
要点
法的根拠
| 法令 | 主な内容 |
|---|---|
| 所得税法 第225条 | 支払調書(報酬・料金、不動産の使用料等など)の税務署への提出(翌年1月31日まで) |
| 所得税法 第226条 | 源泉徴収票(給与所得・退職所得)の税務署への提出 |
| 所得税法 第204条 | 報酬・料金等の源泉徴収義務(支払調書の対象となる報酬の範囲) |
合計表にまとめる法定調書
合計表は、次の6種類の法定調書に共通の様式である。中小企業でよく関係するのは、太字の4つである。
| 法定調書 | 主な対象 | 税務署への提出範囲(同じ相手へのその年の支払合計) |
|---|---|---|
| 給与所得の源泉徴収票 | 従業員・役員への給与 | 源泉徴収票を参照(令和9年1月からは、給与支払報告書を出せば提出不要) |
| 退職所得の源泉徴収票 | 退職金 | すべての受給者(令和8年1月1日以後の支払分) |
| 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書 | 税理士・弁護士・社会保険労務士などの士業、デザイン・原稿・講演などの報酬 | 年5万円超(外交員・集金人などの報酬は年50万円超) |
| 不動産の使用料等の支払調書 | 事務所・駐車場などの家賃、権利金・更新料 | 年15万円超 |
| 不動産等の譲受けの対価の支払調書 | 不動産の購入代金 | ― |
| 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書 | 不動産の仲介手数料 | ― |
報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
- 弁護士・司法書士・税理士・社会保険労務士・公認会計士などの業務に関する報酬、原稿・さし絵・作曲・デザインの報酬、講演料などは、同じ相手への年間の支払が5万円を超えると提出対象になる。
- 支払先が法人で、源泉徴収の対象とならない報酬であっても、提出範囲に当たれば提出が必要である。
- 金額は原則として消費税込みで判定する(請求書などで消費税額が明確に区分されていれば、税抜きで判定してよい)。
不動産の使用料等の支払調書
- 提出するのは、家賃などを支払う法人と、不動産業者である個人である。
- 同じ相手への年間の支払が15万円を超えると提出対象になる。
- 支払先が法人の場合、家賃(賃借料)だけを払っているなら提出は不要である。権利金・礼金・更新料などを払った場合に提出する。
- 支払先が個人の家主の場合は、家賃も含めて提出対象になる。
提出の期限・提出先
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期限 | 支払の確定した年の翌年1月31日(退職所得の源泉徴収票は退職後1か月以内。その年の分をまとめて翌年1月31日までに提出してもよい) |
| 提出先 | 支払事務を行う事務所・事業所の所在地の所轄税務署 |
| 方法 | e-Tax、認定クラウド等、光ディスク等、書面 |
- 税務署提出用の支払調書・源泉徴収票には、支払を受ける人と支払者のマイナンバーまたは法人番号を記載する。支払を受ける人に写しを渡す場合は、マイナンバーを記載しない。
- 令和8年8月に、税務署提出用の書面様式が変わった。書面で提出する場合は最新の様式を使う。
電子提出の義務
前々年に提出すべきだった法定調書の枚数が、種類ごとに30枚以上の場合は、e-Tax・認定クラウド等・光ディスク等で提出しなければならない(令和8年12月31日以前に提出するものは100枚以上)。
- 判定は法定調書の種類ごとに行う。たとえば、報酬の支払調書が30枚以上なら、報酬の支払調書は電子提出が必要になる。
- 給与所得の源泉徴収票の枚数は、みなし提出の特例の導入前の提出範囲で数える。
令和9年1月からの変更(みなし提出)
令和9年1月1日以後は、市区町村に給与支払報告書を提出すれば、税務署に給与所得の源泉徴収票を提出したものとみなされる。これにともない、合計表の扱いが次のように変わる。
- 給与所得の源泉徴収票しか提出するものがない会社:合計表の提出も不要になる。
- 報酬や不動産の支払調書など、ほかの法定調書を提出する会社:合計表は引き続き必要。合計表には税務署に実際に提出する法定調書だけを記載し、給与所得の源泉徴収票の欄は記載しなくてよい。
よくある誤解
- 「法人に払った報酬は支払調書がいらない」
- 源泉徴収の対象外である法人への報酬でも、提出範囲に当たれば支払調書の提出が必要である。
- 「家賃は支払調書の対象外」
- 個人の家主に年15万円を超える家賃を払っている法人は、不動産の使用料等の支払調書を提出する。対象外になるのは、法人の家主に家賃だけを払っている場合である。
- 「みなし提出になったので、合計表はもういらない」
- 合計表が不要になるのは、給与所得の源泉徴収票しか提出するものがない場合だけである。報酬や家賃の支払調書があれば必要である。
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出典
- 国税庁 タックスアンサー「No.7400 法定調書の提出義務者」
- 国税庁 タックスアンサー「No.7431 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の提出範囲等」
- 国税庁 タックスアンサー「No.7441 「不動産の使用料等の支払調書」の提出範囲等」
- 国税庁 タックスアンサー「No.7421 「退職所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等」
- 国税庁 タックスアンサー「No.7455 法定調書の提出枚数が30枚以上の場合のe-Tax、光ディスク等又は認定クラウド等による提出義務」
- 国税庁「法定調書の種類及び提出期限」
- 国税庁「源泉徴収票(給与所得・公的年金等)のみなし提出の特例に関するQ&A」(令和8年4月、PDF)
- 「所得税法」(第204条・第225条・第226条)(e-Gov法令検索)